福祉用具専門相談員はどんなことを勉強するのか

高齢者や障害者の自立を促すために役立てる仕事

福祉用具専門相談員とは、高齢者や障害者が自分の力で外出したり、自宅の中でいろいろな作業を行えるために作られた福祉用具に関するアドバイスを与えるという役割を果たします。
身体機能が弱くなっていて、一人ではいろいろなことができなくなってしまったとしても、巧みに考えられた用具を使えば、自分でもいろいろな作業ができるようになるものです。
しかし、それぞれのケースで、どの用具をどのように使ったら良いのか、そもそもどのような用具があるのかという知識は、プロでないと分からないこともあります。

そこで、福祉用具に関する幅広い専門知識を勉強した福祉用具専門相談員がサポートするのです。
福祉用具専門相談員になるにあたっては、日本、海外を問わず様々な福祉用具のタイプの特徴を学び、どのような人に使ってもらえるかを考えます。
同じように見える福祉用具でも、それぞれの用途に合った異なる用具ということもありますので、細かなところまでしっかりと勉強する必要があるでしょう。

どのように福祉用具を使うのかという実践的なことも学ぶ

福祉用具専門相談員になるに当たっては、6日間程度の講習を受けることが必要です。
その講習では、福祉用具の種類や特徴だけでなく、具体的にそれらの道具をどのように使えるのかというトレーニングもあります。
実際に講習者がその用具を使って、使った感じを確かめたり、使う上でのコツなどを体験できたりしますので、講習を受けた後にすぐに学んだことを活用できるというメリットがあります。

こうしたことから、福祉用具専門相談員の資格を持っていると、介護施設でより良い働きができるようになりますし、要介護者やご家族に的確なアドバイスを与えられるようにもなるのです。
また、福祉用具をレンタルする会社は、福祉用具専門相談員の資格を持つ人を配置することが定められているので、全国的にニーズが高く転職にも有利となります。

社会福祉についての理解を深めることもできる

福祉用具専門相談員の講習では、福祉用具の特徴や使い方だけでなく、社会福祉制度についても学ぶ事になります。
というのも、高齢者や障害者が福祉用具を買ったりレンタルしたりするときには、介護保険などの公的制度を利用することが多いからです。

そのため、福祉用具についてのアドバイスを与えるプロとしては、どんな公的制度があるのか、どのように申請してその制度を利用できるかなど、相手に説明できるくらいに知っておく必要があります。
社会福祉全体についての理解を深めることができるようになりますので、より広い見方で介護の仕事ができるようになるというメリットがあります。

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